
終戦から80年。今年4月に総務省が公表した人口推計では、日本の総人口に占める戦後生まれの割合は約9割に達しました。戦争経験者が少なくなる今、「疎開」を切り口に上田地域の戦争について考える番組です。
周囲を山々に囲まれ防空上に優れていた長野県には戦時中、東京都や愛知県などから1,500の軍需工場と21万5千人の従業員が、戦火を逃れ疎開しました。上田市に疎開した工場の多くは戦後も事業を継続し、「ものづくりの上田」の礎となりました。
工場以外にも1944年6月に学童の疎開が閣議決定されると、上田小県に4,197人の小学生が疎開しました。中でも別所温泉(当時の別所村)は、人口700人に対してその倍の約1,400人の児童を受け入れました。別所温泉に疎開をした人や戦争の記憶を後世に残そうと活動する団体を取材しました。